僕に決めた！拓海のスタート。

あなたのその笑顔が優しくて、僕の不安は募るばかりで。
もっと僕が大人だったらちゃんとあなたを守れたのかな?

先輩と出会った大学一年の春、
告白して想いが通じ合った二年の夏
そして、三年になった今年の冬、先輩は卒業する――。

先輩と付き合い始めてもう1年以上経った。
一つ年上の先輩は今、去年のヨージ先輩みたいに就職活動で忙しい。
よく相談にも乗ってもらってるみたいだし、
もしかしたら僕よりヨージ先輩の方が会ってるんじゃないのかな。

僕よりも頼りがいのあるヨージ先輩の方が
やっぱりよかったんじゃないかって今でもふとした拍子によぎる不安。
そんなの僕の思い込みだってわかってるけど、
会えない時間が僕のココロを揺れさせる。

先輩と肩を並べて歩きたいと思っているのに
いつでも一年先を行くあなたに
僕はいつも一年追いつけないでいる。
ね、先輩、たった一年がこんなに長いなんて思わなかったよ――。

不安の数だけ成長できる
大人の階段を登れるラブストーリー。