廻夜一族の婚礼 第四巻 廻夜千秋編

【あらすじ】
千四百年続く廻夜一族。一族の者にとって本家当主の命令は絶対――。
だが廻夜一族が経営する企業グループは外資系ファンドに買収寸前。
本家当主はこの危機を乗り越えるため、一族の財産を本家に集中させる『結婚計画』を息子たちに命じた。
それは本家当主の息子である四兄弟と、
一族の末端家にありながらIT長者となった廻夜正行の娘である四姉妹とを、長子から順に婚姻させ、
四組の夫婦を作るというものだった。
拒否する者は本家からの支援や後々遺産相続の権利を剥奪され、遺留分のみしか与えられない。
素直に命令に従う者。出し抜こうとする者。従わざるを得ない者。
己の目的に邁進する者――それぞれの思惑の中、〈結婚命令〉は実行された。

～三男 廻夜千秋編～
一族の本家当主より、当主の三男と結婚するよう命じられた貴女。
交際中だった彼氏にも逃げられ、半ばヤケになってクラブに酒を飲みに行った。
素行不良が本家にバレれば結婚は破談になり、一族を完全に追放される可能性はあったが、それ以上に結婚を強制されることが嫌だったのかもしれない。
貴女はクラブで次々に声をかけられたが、遊ぶ気になるような男はいない。
酔った頭でも虚しさを感じ始めた頃、しつこいナンパ男を長身の青年が撃退してくれた。
貴女はその青年の誘いに乗る気になり、一夜を共にするが――。

【キャラクター】
名前：廻夜 千秋(めぐりや ちあき)
年齢：27歳
身長：183cm
族柄：廻夜本家三男(養子)
職業：一族根幹事業の職人(宮大工)
周囲に『これ以上排斥されぬよう』公には明朗快活・誰にでも好感を持たれるような人物を演じ続けている。
が、本心は一族への復讐心を抱え、鬱屈している上、他の兄弟たちに正妻の子ではないコンプレックスと嫉妬心も抱いている。
己の存在を純粋に疑い尽くしており、〈母親と愛情の喪失〉の埋め合わせを獲得できずに苦しんでいる。