【川熊娘】イオ

川熊は日本の妖怪の一種。
秋田の雄物川おものがわという所で見られたとされる、かなりマイナーな存在。

秋田の城主・佐竹義宣が雄物川でこの妖怪に鉄砲を奪われ、それを家来が取り返した『川熊の御筒』という逸話が残る他、
同じく雄物川にて、船の船頭が、突然船べりを掴んできた獣の手をナタで切り落とした、という話がある程度。
イオが鉄砲とナタの両刀使いというロマンビルドなのは、上記二つの伝承に由来する。天地鳴乱の極み

水木しげるによって描かれた想像図によると、ワニのようなシルエットにヒレのある尾を持った龍のような姿である。
ただし、川熊の伝承においては、目撃されたのはあくまで川から出てくる毛むくじゃらの手、のみであり、
実際の姿がどのようなものであったかは想像で補完する以外に手段がない。
性質としては、妖怪というよりもどちらかというとUMAの一種と言った方が近いだろう。

名前のイオとは魚（うお）の異音読み。もしくは500という意味である。