長い廊下がある家

幽霊が出るという噂の廃屋の地下には、二つの家を繋ぐ、長い、長い廊下がある。
限界集落の下調べのために山奥まで踏み入った大学生・日比野浩光は、道に迷ってしまう。
夜も更けてようやく辿り着いた家はやはり廃屋だったが、
そこにはオカルト雑誌の取材のため三人の男女が先客として居た。
中央を一枚の扉で隔てた長い廊下での取材を終えた一行は、翌朝、
前日には姿を現さなかった取材メンバーの一人、宮松達之の死体を発見する。
思い違い、錯誤、言い逃れに悪巧み―――
それぞれに歪んだ手掛かりから、火村英生が導き出す真相とは……。
悪意ある者の奸計に、臨床犯罪学者・火村英生とその相棒・有栖川有栖が挑む!!