おひざで寝るの!「primavera intermezzo」

友達以上、恋人未満。 淡くて微妙で心地良い距離感
「あは、眠そう。私の膝の上で寝てみる？」
日差しも風も優しい昼下がり。
そして同じように優しい、鈴の音のような同級生の女の子の声。
「ちょっと恥ずかしけど……でも、すごく嬉しい……」
キミの前だと素の自分でいられる気がする……と、照れながら話す彼女は思い立ったようにこう言った。
「膝枕といえば耳掃除だよね？」
いつも持ち歩いているのか偶然なのか、バッグから綿棒と霧吹きを取り出して耳掃除を始める。
そして再び訪れる心地よい時間。
奇跡でも偶然でもなく、確実に交わされる次の約束に対して口にした言葉。
「キミは……何をしてくれるのかな？」