大阪の道頓堀川には、川沿いの繁華街のネオンライトが川面に反射し、夜の街の賑やかさを一層盛り上げていた。ある朝、美術大学に通う邦彦が大阪の大黒橋の公園から正面に見える道頓堀川の絵を描いていた所、犬の散歩中の着物の女性まち子と知り合う。邦彦は唯一の肉親だった母を亡くしたばかりで、1ヶ月前から同級生の父 武内がマスターをする喫茶店で住み込みで働きながら学校に通っていた。その夜武内と夕食をともにするため小料理屋『梅の木』を訪れると、店の女将をするまち子と再会し、彼女もまた身寄りがない事がわかる。帰宅中武内から「道頓堀は華やかだがそこで暮らす人々は意外と寂しさを抱えているのかもしれない」と言われ、まち子のことが気になり始める。
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觀影注意