用務員さんは勇者じゃありませんので 小说系列

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    その日、市立桜ケ丘高等学校の教師と生徒、用務員、計七十九名は異世界に召喚された。異世界へ誘われるさなか、神の慈悲により、七十九名は加護を与えられる。彼の地で生きていくうえで必要な適応能力、言語、後に己の能力となる光り輝く剣。そして、次々と転移していく七十九名の異世界生活が始まる…はずであった。用務員、支部蔵人。彼だけが違っていた。神より与えられた剣を一年の男子に取られ、周りの嘲笑のなか呆然としていたのである。このままでは野垂れ死ぬ。一人転移に抵抗し、蔵人は神に願う。―失った力を取り戻してくれ。それがだめなら奴等とは別の地に…。その願い叶い、蔵人は一人だけ異なる地より冒険の幕を開けるのであった。
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