時は遡ること紀元前1万年、超古代大陸アトランティス南東部の茫漠たる草原にゆっくりと、しかし着実に歩を進める一行があった。赤銅色の肌と漆黒の髪を持つ端整な青年がこの一行のリーダー、マルト・バレム・カルナー。傍らにはカルナーの従者バルゼと、遊民の孤児パウイが続いている。彼らはこの大陸の強国アステ・カイデ共和国の巡検使であった…。巡検使―それは遥か昔、共和国連合時代に活躍した職務であったが、群雄割拠のこの時代、そう〈銀の時代〉において他国を歴訪するなどということは、まさに“死”を意味するのであった。彼らは何処へ…。魔術と精霊に彩られた幻想叙事詩、待望の第1弾。
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关联条目
- 系列 巡検使カルナー