欧州のサド文学に強い影響を受けた小説家・克比古は、叔父の別荘である洋館に住み込む事となる。館の管理人である美しい未亡人・水蓮は、メイドとして彼の身の回りの世話をするようになる。そんなある日、克比古は自虐的な自慰に耽る水蓮を目にする。それは求めてやまぬマゾヒストな女性像であった。彼女の姿に感化され、克比古は水蓮をモデルに執筆を始めたが、やがて行き詰まりを迎えてしまう。苦悩する克比古の前に水蓮の元夫を名乗る幽霊が現れ、水蓮との卑しく淫らな行為を語り出す。そして克比古は彼の語る水蓮の過去を描いていく。
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