嘉納立花

嘉納家長女。
生まれながらに死者とされた悲劇の女性。蔵地下の座敷牢に幽閉さていた。
嘉納家がある出羽の土地では双子の女児は不吉を産むとされ、なおかつ劣性として生まれたことから処分されるはずだった。
しかし両親は元々奇形だった双子の姉を産婆に処分させ、良心の呵責から白髪以外まともだった立花を生かすことに。産婆には双子とも死産だったことにさせて立花を地下の座敷牢で生活させることにした。
父母からの言葉はなく、時々渡される本と料理を運ぶ婆やとの二三交わす言葉が立花の世界の全てだった。
父母が亡くなり、婆やが死に、彼女の世話を継いだ秋継と出会った時に、彼女の世界は新しく変わってゆくこととなった…………。

性格は幼女のようなあどけなさ。本からの知識しかないため秋継の話に興味津々と、子供のような振る舞いをする。
元々の精神年齢が5、6才で止まっているので一般常識が乏しく、羞恥心というものはない。そのためウブな秋継を困らせてしまうことも。
初めてちゃんと言葉を交わす秋継に、初め家族に対する愛情を向けるが、徐々に男性として好意を持ち始めてしまう。