#1 - 2024-3-21 05:57
リゼ・ヘルエスタ (どこか遠くへ行く、あなたを信じます)
そろそろサブタイで「オズの国編」1とか上とかつけて欲しいかも。
オズの国でどんな事件がおこり、解決するのかと期待していたら、
ほぼ過去編で、事態の本格化や解決に関しては次に続くものになっていたので。
それはそうと、この過去編のストーリーそのものはよくできており、
オズの国の「西の魔女」「南の魔女」とよばれる少女たちの話として読みごたえはありました。
また敵である九使徒メンバーの掘り下げでもあり、かなり情報面でも重要な話です。
ラストで謎解きをせずにもっとひっぱりミステリーぽくしてもよかったとは思いますが。
あとキャラとしてですが、カミツキレイニーさんの過去作「憂鬱なヴィランズ」でも似たようなエピソードがあったので、作者さんの好みな設定かもしれません。

オズが一種の侵略者として描かれる樣などは、ミュージカルになった「ウィキッド」をベースにしているようでした。
ラストのグリンダの危機は、感情により塔に逃げ込んだ後に逃げないことを選んだウィキッドのグリンダを模倣しているのでしょうか。
そこに一緒にいた友達の「西の魔女」はおらず、グリンダの性格や事情も違い、別のこの物語の魔女たちもいる。
どういう変化を与えて描かれるのかが楽しみです。

グリンダの家名が「ポピー」で家が生花を出していたというのが少し気になる所です。
ポピーはケシの花ですから、アヘンの原料になる品種も含みます。
実家がなんらかの重い背景背負っているとかありえそうです。
あともうひとつはポピーの花言葉は多いのですが、「忘却」や「思いやり」などあり、明るく優しい性格に合わせただけならいいのですが、「西の魔女」などと過去の関係で「忘却」として重要な何かを忘れているか隠蔽で悲劇おきる可能性もありそうなのが怖いです。

「西の魔女」の名前がモネとなっており、この名前だと印象な画家のほうが思い浮かびますが、グリンダの家名のポピーとセットだとすると、アネモネかなと。妹がいますから、姉のモネ、アネモネとなりますし。
アネモネの花言葉がポピーと同じように色で変わり、「真実」「見捨てる」「誓い」「君を愛す」など、モネの複雑な家庭環境や、グリンダとの友情とも愛情とも言える関係をあらわしているのかもしれません。
妹の「東の魔女」の最期もオズになぞらえていますが、その名前のエレオノーラの意味は「光」。花は光がないと咲かないわけですから、もし意味があるのなら、次の巻でエレオノーラの存在で救いがあったとわかるといいのですが。
そんな単純に描くかもわかりませんし、続きが本当に気になるところです。

それはそうとカプチノのキャラ紹介「海賊団の一員」て(笑)。
元はただの侍女なのに。それはそうと特筆すべき本人の特徴がないから、変遷する本人の職業がキャラ紹介の説明になるというある意味悲劇。