ルナシティ殺人事件 游戏

23世紀、世界は1都市を1政治単位（国）とする、シティ制度を取っていた。大きいものは人口2400万のトーキョー・シティから、小さいものは人口3千のものまで様々だった。
ルナ・シティは、人口7万、中級のシティだが、月という特殊な環境、そして移住してきた人の殆どが学者だった為、シティの中でも高い科学力、経済力を持っていた。

2216年、ルナ・シティで殺人事件が起こった。ルナ・シティの市長、ボブ・ノーマンが殺されたのである。
殺人現場は、ルナ・シティ市庁舎にある市長室。発見者は空調員（建物内の空気の調整・管理をする）の、エド・フライアであった。
彼は、朝、空調コンピュータが市長室の炭酸ガスの濃度が異常に高いと、警報を出している為、市長室に入った。そして、市長の遺体を発見したのだった。
市長の死体は、いや、それは死体とは言えないかもしれない。なにしろ、その体は、服を残し、完全に溶けていたからである。
ルナ・シティ市警察は、すぐに捜査を開始したが、市警の手に負えないと判断。その捜査はF.B.S.I.（連邦特殊捜査局）にゆだねられた。

そして、F.B.S.I.から、一人の刑事が派遣された。「彼ら」は通称「Ｇ・Ｇ」。
「彼」の名は、グリフ・ゴールド。そして、「彼女」の名は、グラス・ゴールド。
彼らはデュアル・ボディ（二重体）である。デュアル・ボディとは、１つの人格で、２つ以上の肉体を持つ者である。
彼は、元は一人の男性だった。彼が事故で死んだとき、彼の記憶と、彼の遺伝子を使って作られたのが「彼ら」だ。
男性のグリフは、元の彼の遺伝子をそのまま。女性のグラスは、組み換えにより、X染色体を重ね、性転換を行って作られた。
彼らは、肉体は2つだが、精神は1つ。人格が分離するのを防ぐため、二人同時に行動することは出来ないが、彼は2つの体、2つの性を持っているのである。
そして、プレイヤーである君は、彼ら、すなわち「Ｇ・Ｇ」となり、この事件を解決しなければならない。