ヴェルタレス王国物語~ヴァイス~

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偉大な勇者が建国したといわれる国、ヴェルタレス王国。
しかし現国王は勇者の血を引くとは思えないほど多情であり、気に入った女がいれば貴族だろうと平民だろうと構わずに手をだすと、裏では囁かれていた。

そんな王には、腹違いの子供たちが五人いた。
長男であり第一王位継承者のヴァイス・フォン・ヴェルタレスは「建国の勇者の再来」といわれるほどの文武両道に秀でた人物。
その眩いばかりの銀髪と美しさ、武勇は、ありとあらゆる者を魅了する。
第二王子のグレンツェンは芸術に造詣が深く、その腕前は遠く彼方から彼の絵画を求める商人が訪れるほど。
それに追随する人気の第三王子は、優れた商才を有し「石を宝石に変える」とまでいわれている。
第四王子のレーヴェは、優れた剣の使い手。不器用ながらも素直な人柄で民に愛されている。
そして末の子となるヒロインは、第一王女とされながらも、静かな離宮に隔離されるようにして過ごしていた。
王侯貴族どころか民の間でも公然の秘密となっている、その理由は――
ヒロインが「現王の実子ではないから」だった。
現王がただの平民だったヒロインの母を強引に後宮に入れた時、彼女はもう既に元婚約者の子を身ごもっていたのだ。
王家の血を継ぐ者は必ず持っているとされる王紋が、ヒロインの体にないとわかった時、王は体面上の問題でヒロインを姫としつつも、忌み嫌った。
そして周囲の者にも、ヒロインを愛することを禁じた。
それから十数年の歳月が経った現在……、
静かな離宮を頻繁に訪れるのは、絶大な人気と力を得ている第一王子のヴァイスだけになっていた。
他の兄たちも時折離宮を訪れたが、口にするのはヒロインへの侮蔑ばかり。
ヒロインはそうした状況に切なさを感じてはいたが、優しいヴァイスに支えられ、純粋で素直な姫に育っていた。

しかし隣接する二国との均衡が崩れた時、
その純粋さが、悲劇を生みだすことになる……。
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