2021-9-10 20:41 /
『義城編』薛洋役・近藤隆インタビュー
《义城篇》薛洋役•近藤隆访谈

――収録はいかがでしたか?
「いい汗かいたー!」です(笑)。ここまでエキセントリックに叫んだり、大立ち回りする役をあまり演じたことがなかったので、楽しく収録できました。悪役も珍しかったので、機会があれば試してみたいと思っていた演技をいろいろと詰め込んでいます(笑)。

——收录感觉如何?
    “出了一场畅汗!”的感觉(笑)。很少有机会能演到这般又是怪异地叫喊,又是激烈搏斗的角色,所以收录得非常愉快。饰演反派也很难得,我就把很多一直想找机会尝试一下的演技都加了进去(笑)。

――事前にどのようなプランを考えていかれたのですか?
台本には薛洋の状態や気持ちなどの説明も細かく書かれてあったので、それを元に薛洋の気持ちを汲みながら、ほかのキャラクターとの駆け引きをどう演じるのか、戦闘シーンでの押し引きの加減をどれくらいにするのかなどを考えていきました。

——事先准备了怎样的饰演思路呢?
    因为台本上已经细致地写出了有关薛洋的状态以及想法的说明,我就以此为基础仔细体会薛洋的想法,同时也要考虑到与其他的角色如何随机应变地演绎,战斗场面要如何取舍把握等内容。

――収録で大変だったシーンはありますか?
全編めちゃくちゃ楽しかったです!ただ、2時間ほどずっと叫びっぱなしだったので、かなり体力を消耗してしまいましたけど(笑)。

——收录中有配得很辛苦的场景吗?
    整个收录都超级开心的!只不过,一直在大声吼叫,持续了2个小时左右,消耗了相当多体力(笑)。

――義城編で好きなシーンを挙げるとすればどこでしょうか?
演じていて気持ちがよかったのは、暁星塵を徹底的に言葉責めで追い詰めていくくだり。日常生活で人に対しあまりひどいことを言ったりやったりしないじゃないですか?(笑)だから、非日常のなかで大暴れできて楽しかったです。

——如果要举出义城篇中喜欢的场景会选择哪里呢?
    演起来最爽的一段是,薛洋毫不留情地痛骂晓星尘将他逼到绝境那一段。毕竟日常生活中不会对其他人说很过分的话或是做伤害人的事对吧?(笑)所以,在非现实中放肆地大闹一场实在很开心。

――では、義城編の感想をいただけますか?
薛洋にとって義城編は、長きに渡る暁星塵との因縁に決着を「つけさせられた」お話だったと思います。ケリがついたわけでも、折り合いがついたわけでもなく、薛洋と暁星塵の死をもってむりやり強制終了させられた感じというか。なので、薛洋からしたら消化不良なところはあるかもしれませんね。

——那么,能听听您对义城篇的感想吗?
    我觉得对于薛洋来说,义城篇是他与晓星尘长久以来的恩怨“被迫”落下帷幕的故事。虽然故事就这么结束了,却完全不能令人释然,以薛洋和晓星尘的死而被人硬是强行结束的感觉吧。所以,从薛洋的角度来说,可能会有点消化不良。

――近藤さんは薛洋にどのような印象をお持ちですか?
子供の頃から過酷な人生を歩んできた青年ですが、彼がしてきた残虐な行為は決して許されないものだと思います。そして物事に執着しがちなキャラクターだとも思いました。薛洋は貧しさから飴を買ってもらえなくて、「将来金持ちになったら、食べきれない量の飴を持ち歩こう」と心に決めるんですよ。大人になってたくさんの飴を持ち歩けるようになったけど、今でも昔の気持ちにずっと捕らわれ続けていて。そんな彼の執着の対象になったのが暁星塵でした。薛洋にとって暁星塵は何度殺しても飽き足りない憎き存在です。だからこそ決して殺さない。彼が死んでしまったら、自分の生きる目的がなくなってしまいますから。しかも暁星塵を不幸に追い込むには、彼が幸せである必要もあるんです。だけど、憎めば憎むほどどこかで愛おしさも芽生えていた気はしますね。

——近藤桑对薛洋有着怎样的印象呢?
    从幼年起就踏遍严酷人生道路的青年,但是他所做的残忍行为绝不能受到原谅。另外,我认为他也是一个很容易对事物产生执着的角色。薛洋可是因为小时候贫困吃不到糖,就内心决定“以后有钱了,要买吃不完的糖每天带在身上”的人哦。他长大后虽然有钱能够买很多糖随身携带了,现在也仍被过去的情绪所笼罩着。而他现在执着的对象变成了晓星尘。对于薛洋来说晓星尘是杀死多少次都不满足的,可恨的存在。也正因此薛洋绝不会动手杀掉他。因为一旦他死了,自己活着的目的就会消失了。而且为了要把晓星尘逼入不幸的境地中,又需要他先处于幸福的状态。但是,越是憎恨他,内心的爱意越是悄悄萌芽,我是这样感觉的。

――複雑ですね。
なのに暁星塵が自害してしまったため、薛洋は必死に生き返らせようとするんです。すごい執着ですよね。もはや一種の依存状態なのかな?とさえ感じてしまいました。だからこそ、憎き相手と日常生活を送れたんだと思います。でも同時に、矛盾する自分に葛藤していたのでは?と想像してしまいます。

——真是复杂啊。
   然而因为晓星尘选择了自杀,薛洋又拼命地设法使他复活。可见执念之深啊。我甚至感觉这是不是类似于一种依存状态了啊?正因为如此,他才能够与憎恨的对象共同度过日常生活。但同时他是不是也为自己内心的矛盾而纠结不已呢?我会忍不住这样想象。

――立花慎之介さんは、薛洋にとって暁星塵は「大切なおもちゃ」と表現されていたのですが、近藤さんはどう思いますか?
そうだと思います。でも、死んだらおもちゃとして終了。だから注意していたのに、おもちゃが自ら壊れてしまい…。ずっと暁星塵と共にありたかった。憎いからこそ一緒に居たかった。一生何食わぬ顔で側にいて、友達を続けながらじわじわと暁星塵に責め苦を与え続けていきたかった…と、気持ちは大きく乱れたと思います。

——立花慎之介桑说对于薛洋来说,晓星尘是“重要的玩具”,对于他这一表述,近藤桑您是如何看待的呢?
    我觉得的确如此。但是,因为死了玩具就不能用了,自己明明一直小心地在用,玩具自己却坏掉了……他想要一直和晓星尘在一起。正因为憎恨才想要在一起。一辈子都装作若无其事待在他身边,一边维护着友谊一边让他痛苦煎熬……我认为他的想法是复杂混乱的。

――薛洋のキーワードとして、たびたび「飴」が登場しますよね。薛洋は暁星塵から飴をもらって嬉しかったと思いますか?
薛洋は暁星塵の目を間接的に奪った存在です。なのに、そんな自分の正体も知らず飴を買ってきてくれて混乱したと思います。もちろん大好きな飴だから嬉しかったと思うけど、敵から施しを受けたわけで心中は複雑ですよね。素直に喜べないからこそ、素っ気無い態度に出ちゃったんでしょうね。

——薛洋的关键词“糖”反复在剧中出现。薛洋从晓星尘那里得到糖,您认为他感到了喜悦吗?
    薛洋其实是间接夺走了晓星尘眼睛的人。但晓星尘却不知自己的身份给自己买了糖,我认为他当时感到很混乱。当然,他最喜欢吃糖了,所以感到很开心,但又是从仇敌手上接到的糖,内心一定很复杂吧。正因为他无法坦率地感到开心,所以态度才会表现得不那么热情吧。

――近藤さんは暁星塵をどのような人物と捉えていますか?
気高く穢れなき人だったと思います。だからこそ、薛洋みたいな悪党に簡単に足元をすくわれてしまうんですよ。しかも、暁星塵は死してなお高潔なままだった。だからこそ、彼の心を汚すために薛洋は生き返らせようとしているのかもしれませんね。
——近藤桑认为晓星尘是一个怎样的人物呢?
    我认为他是个高洁无垢的人。正因为这样,才会被薛洋一般的恶人轻易陷害了。而且,晓星尘即使死去也仍然维持了内心的高洁。或许,薛洋也因此才想要染污他的心,试图让他复活吧。

――人を助けてきた暁星塵と、人を殺めてきた薛洋は陽と陰の関係かもしれませんね。
暁星塵は「人は真っすぐあるべき」という志を大切にしていて、表の世界だけを見ている。だから、薛洋のように物事を斜に構えて見ている人の行いや考え方を理解できないんです。そんな正反対のふたりの間に、表も裏も見てきた箐ちゃんがいたからこそ、3人の均等は保たれていたと思います。
——一直在帮助他人的晓星尘,和一直在杀人的薛洋,可能是类似阴阳两极的关系。
晓星尘一直坚持的志向是“人应该正直”,他始终是从正面注视着世界。所以,像薛洋那样,以歪斜的角度看待事物的人的行为与想法,晓星尘是无法理解的。在这样截然相反的两人之间,插入了一个对世界的好坏两面都了解的阿箐,有了她,3人才保持了一个平衡的关系。

――では、箐ちゃんの印象を教えてください。
かわいらしいけどなかなか強かですよね。自分ひとりで這い上がってきた子なので、暁星塵を薛洋の手から守ろうと一生懸命立ち回っていたと思います。薛洋も箐ちゃんを憎んではいなかったんじゃないかな?だから殺さずに軽くあしらいながら、長らく生活を共にしてきた。でも暁星塵の隣の席にいたい薛洋にとって彼女は邪魔でもあって、意地悪を言っちゃってたんじゃないかなと思います(笑)。
——那么,请谈谈对阿箐的印象。
    尽管很可爱,却又相当地顽强。她是凭自己一人拼搏到现在的,为了从薛洋手中保护晓星尘,我想她一定拼命地奔走了很久才对。我觉得薛洋应该也并不憎恨阿箐吧?所以才没有杀她,只是随便地敷衍对付她,长久地一起生活了过来。但是对于想待在离晓星尘最近位置的薛洋来说,她又有点碍事,是不是因为这样才老是说些坏话欺负她啊(笑)。

――近藤さんが思う『魔道祖師』の魅力とは?
人間の悲喜こもごもが深い部分まで描かれていて、まるで骨太な大河小説のようだと思います。細部まで丁寧に練り込まれた世界観や、一筋縄ではいかないキャラクターたちも魅力ですよね。たとえば薛洋にしても、『魔道祖師』では彼の「殺したい」という気持ちを簡単には叶えてあげないんです。しかも物語はドロドロのぐちゃぐちゃ(笑)。最近の日本ではあまり見られない珍しい作品だと感じました。
——近藤桑认为《魔道祖师》的魅力在于?
  深刻地描绘了人类的种种悲喜,就好像扎实的大型长篇小说一样。世界观描绘得很细致,有血有肉的角色们也很富有魅力。比如薛洋吧,《魔道祖师》就没有让他“想杀人”这一愿望轻易地实现。而且剧情错综复杂又纠结胃痛简直了(笑)。我感觉最近日本很少能看到这样的作品,挺罕见的。

――そのなかで気になるキャラを教えてください。
魏無羨さんですね。大義があれば率先して動くけれど、どうでもいい事には彼、けっこう流されやすいですよね(笑)。だから、これからどこに流されていくのか展開が楽しみです。
——请告诉我作品中您比较在意的角色。
是魏无羡前辈呢。若为了大义他会率先采取行动,但是一些无关紧要的事,他啊,还挺容易被人带着跑的耶(笑)。所以啊,今后他会被带跑到什么地方去呢,我很期待后面的展开。

――義城編の配信は終わってしまいましたが、作品のファンにひと言お願いします。
薛洋を演じるにあたって試行錯誤する部分もありました。魂を込めて収録しましたので、ぜひ前後のシリーズと併せて繰り返し楽しんでください。義城編に登場する彼らの心情を、じっくり聴いていただけると役者冥利に尽きます。
——义城篇已经播出完毕了,请对喜欢作品的人说点什么吧。
    在饰演薛洋时我也有不少尝试与摸索。倾注灵魂进行了收录,所以还希望大家与前后系列一起,多听几次尽情欣赏。在义城篇中登场的他们的心情,如果大家能认真地听一听的话,就是作为演员最大的幸运了。