2018-5-10 16:14 /
これは“たとえば”の話だけど

ある日、翼あるひとびとが

グレタガルドの白い空を埋めつくしたんだ



天地の半ばに羽根の舞う 雪花のごとく繽紛と

慈悲なき鏃の降りそそぐ 羽根のまにまに繽紛と

燃える礫の降りそそぐ 羽根のまにまに繽紛と



草葺き屋根の里が焼け ポプラ木立ち邑が焼け

世界の底を逃げまどう 無辜なる民の靴の音

石の街路を駆けぬけて 荒れた畷を駆けぬけて

世界の底を逃げまどう 馬のひづめの轟きよ



エルフの森の王国も

ドワーフ造りの山の砦も

機械仕掛けのノームの城も

猖獗極まる侵寇の

波濤にた呑まれて隊伍散る



戦火の汀に立たされた

人の子たちの負け戦

翼の泊る空の下

堅牢堅固も過去の栄誉か

終焉迫る城塞都市

聖なる騎士さえ堂に入り 円蓋の下 神よと祈った

宮廷道化は楼閣のぼり 蝋の翼で飛ばと嘯く

陰に潜んだスラムの王は 武具を鎧って空を睨んだ

暗き洞棲む妖術使いは 闇を纏って機を待った



ほら、空ってどこにでも繋がってるよね

どこへ逃げたって、敵はその白い翼でとこまでも追っかけてくるんだ

だから翼のない彼らは、どこにも繋がってない空を求めていた

そんな願いが通じて、いま彼らはとてものどかな国でジングルベルを聴いていた



これは“たとえば”の話だけど

僕らが君に語るのは、たとえばそんなメルヘン
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